どこの国のカフェか気になっていたスターバックス、実はアメリカ生まれです。
1971年にアメリカ・シアトルで生まれて、今では世界中に約4万店舗以上もある、世界最大級のコーヒーチェーンなんです。
広がり方もただの勢い任せじゃなくて、それぞれの国に合わせたメニューやお店の雰囲気づくりをしているから、どこの国でも自然と愛されているんですね。
日本では1996年から展開がはじまり、今では全国すべての都道府県にお店があります。
こうしてみると、スターバックスが「どこの国でも見かけるカフェ」になっている理由が、少し見えてきます。
この記事では、そのアメリカでのはじまりから、どうやって世界へ広がっていったのか、国によるちがいはあるのかなどを、やさしくていねいに紹介していきます。
- スターバックスはアメリカ生まれのカフェで、今では世界中にお店があること
- 国によってスタバのメニューやお店の雰囲気がちがっていて、それぞれの文化に合わせていること
- どこの国でもスタバが人気なのは、安心できる空間や使いやすさに理由があること
- 世界のスタバは、本社が直接運営する国と、現地の会社が運営する国があること
スターバックスはどこの国のカフェ?発祥・海外展開・各国の特徴
- スターバックスの発祥とスタバ創業国・アメリカのお話
- アメリカ企業としてのスターバックスと企業文化の特徴
- スターバックスの海外展開と海外店舗数のふえ方
- 展開国一覧で見るスターバックスの広がり方
- 中国・韓国・日本などアジア各国のスターバックス事情
- イギリスやヨーロッパではスターバックスはどれくらいある?
- スターバックスの本社がある場所とグローバルな運営の仕組み
スターバックスの発祥とスタバ創業国・アメリカのお話
スターバックスは、1971年にアメリカのシアトルという街ではじまりました。
当時はコーヒー豆やコーヒー器具を売るお店で、いまのようにおしゃれに飲むカフェではなかったんです。
お店を立ち上げたのは、ジェリー・ボールドウィンさん、ゴードン・バウカーさん、ゼブ・シーゲルさんの3人。
彼らは
「おいしいコーヒーをもっと身近に届けたい」
と考えていたそうで、質の高いコーヒー豆をそろえて販売していました。
そんなスターバックスがカフェとしての姿に変わっていくのは、1980年代に入ってから。
ハワード・シュルツさんという人物が加わり、イタリアのエスプレッソ文化に感動して
「アメリカでもこんなカフェを広めたい」
と動きはじめます。
その情熱が実って、スターバックスは今のようなカフェスタイルに生まれ変わっていきました。
アメリカのコーヒー文化をガラッと変えたきっかけは、まさにここからだったんですね。
アメリカ企業としてのスターバックスと企業文化の特徴
スターバックスは、今でも本社がアメリカにあるアメリカ企業です。
本社の場所は、ワシントン州シアトルにあり、「スタバのふるさと」として今も大切にされています。
この会社には「パートナー」と呼ばれる従業員との関係を大切にする文化があって、それがスタバの雰囲気づくりにもつながっています。
「コーヒーを売る」のではなく、「心地よい体験を届ける」ことを目指していて、そうした姿勢がファンの多さにもつながっているようです。
そして「サードプレイス(第3の場所)」という考え方も有名です。
これは、家でも職場でもない、ちょうどその中間にあるような、リラックスできる空間をつくろうというスタバのコンセプト。
そういった企業文化が、どこの国でも
「スタバって落ち着くよね」
と感じられる理由かもしれません。
スターバックスの海外展開と海外店舗数のふえ方
スターバックスは、アメリカだけでとどまらず、どんどん世界に広がっていきました。
1996年には、北米以外で初めての海外店舗が日本・東京の銀座にオープンします。
そこから数十年で、現在では87の国と地域に展開し、全世界の店舗数は約4万店以上になっています。
この広がり方は、ただ出店するだけではなく、それぞれの国や地域の文化や好みに合わせてアレンジしながら進められてきました。
たとえば、日本では抹茶を使ったドリンクが人気だったり、中国では月餅などの限定フードが登場したり。
国によってスタバのメニューや雰囲気が少しずつ違うのは、こうした工夫があるからなんです。
展開国一覧で見るスターバックスの広がり方
スターバックスは、アメリカがもっとも店舗数の多い国で、なんと1万6000店以上。
次に多いのが中国で、7500店以上が展開されています。
ほかにも、日本・韓国・カナダ・イギリスなどが主要な展開国として知られています。
世界全体で見ると、北米が約46%、アジア太平洋地域が約27%、それ以外の地域が残りを占めています。
こうして見ていくと、スターバックスがただのアメリカのコーヒーチェーンではなく、地球規模で浸透している存在であることがわかります。
国によっては直営店、また別の国ではライセンス店という形で展開しているところもあり、それぞれの地域に合わせた運営スタイルがとられています。
この柔軟さが、世界中に広がっていった大きな理由のひとつです。
中国・韓国・日本などアジア各国のスターバックス事情
アジアの中でもスターバックスの存在感がとくに大きいのが、日本・中国・韓国の3つの国です。
日本
まず日本では、1996年に東京・銀座で初出店し、2025年には2000店舗に到達する見込み。
メニューには抹茶フラペチーノなどの日本限定商品があり、和風建築の店舗も人気です。
中国
中国では、都市部を中心に急速に広まり、7500店舗以上が展開されています。
現地では広めの席があるお店が多く、会話を楽しむ「ソーシャルドリンク」文化に合わせた工夫がされています。
韓国
韓国では「コーヒー共和国」と呼ばれるほど、コーヒー文化が発達しており、スタバはその中でも特に人気。
ソウルは世界の中でもスタバの店舗数が多い都市のひとつとして知られています。
アジアでは、それぞれの国の文化にぴったり合うように、メニューや店舗づくりが工夫されているのが特徴です。
イギリスやヨーロッパではスターバックスはどれくらいある?
ヨーロッパでもスターバックスは広く展開されていますが、アメリカやアジアほどの店舗数ではありません。
たとえばイギリスでは、直営とライセンスを合わせておよそ1100店舗ほどあります。
イギリスでは朝食文化が根づいているため、朝にコーヒーとベーコンバティ(ベーコンを挟んだパン)などをテイクアウトする人も多いそうです。
一方で、フランスやドイツなどでは、もともと伝統的なカフェ文化が根強く、スタバのような「ファストカフェ」が受け入れられるのに少し時間がかかっています。
ただ、観光客が多い都市や駅などではスタバが便利な選択肢として根づいてきています。
ヨーロッパでは国ごとに事情がかなりちがうので、その土地ならではのスタバの姿が見られるのもおもしろいところです。
スターバックスの本社がある場所とグローバルな運営の仕組み
スターバックスの本社は、アメリカ・シアトルにあります。
ここは創業の地でもあり、ブランドの心ともいえる存在です。
世界中にこれだけの店舗があるスタバですが、すべてがアメリカの本社から同じように運営されているわけではありません。
実際には「直営店」と「ライセンス店」という2つの方法で展開されています。
たとえばアメリカ・中国・日本では、本社の管理下にある直営店が多く、ブランドの統一感を重視。
一方で、トルコやフィリピンなどでは現地企業とライセンス契約を結んでおり、スタバのルールを守りながらも地域の事情に合わせて運営されています。
こうしたグローバルで柔軟な運営体制が、どこの国でもスタバらしさを保ちつつ、その国にフィットするお店づくりを可能にしているんですね。
スターバックスはどこの国でも人気?企業文化やメニュー・国ごとの違い
- スターバックスの企業文化がどこの国でも愛される理由
- 各国人気メニューやサービスのちがいから見えること
- スターバックスはなぜ人気?日常にとけこむヒミツ
- 国によってちがうスターバックスのビジネスモデル
- スターバックスのローカライズとメニューの工夫
- 世界中でのスターバックスの課題とこれからの展開
- ソウルはスターバックスの店舗が多いのは本当?
スターバックスの企業文化がどこの国でも愛される理由
スターバックスの人気の理由は、コーヒーだけじゃありません。
「パートナー」と呼ばれる従業員を大切にする文化や、「サードプレイス」としての空間づくりなど、スターバックスには“ここに来たい”と思わせる雰囲気があるんです。
サードプレイスというのは
「家でもなく職場でもない、気持ちがほっとする場所」
のこと。
そんな場所をつくるために、インテリアや音楽、店員さんのふるまいまで、細かく工夫されています。
たとえばアメリカでは、気軽に立ち寄れるドライブスルー付き店舗が多かったり、日本では丁寧なおもてなしが重視されたり。
その国ごとの文化に合わせながらも、「スタバらしさ」はしっかりと守られています。
こうした企業文化が、どこの国でも受け入れられている理由なのかもしれません。
各国人気メニューやサービスのちがいから見えること
スターバックスは、国によってメニューがぜんぜんちがうんです。
日本では「抹茶フラペチーノ」や「さくらラテ」が人気で、季節ごとに限定ドリンクが登場するのもお楽しみポイント。
中国では「月餅(げっぺい)」がスタバのロゴ入りで販売されたりして、お土産にも選ばれるくらい注目されています。
韓国ではトーストやスイーツのラインナップが豊富で、カフェでのんびり過ごす文化に合わせたメニューがそろっています。
こうしたローカライズされたメニューは、現地の人にとって「行きたくなる理由」になりますし、観光で訪れた人にも「この国ならではのスタバ」を体験する楽しみになります。
その国ならではの“おいしさ”を見つけられるのも、スターバックスが世界中で愛されるポイントなんですね。
スターバックスはなぜ人気?日常にとけこむヒミツ
スターバックスの人気の理由って、じつは
「特別なことがないのが、いい」
と感じるところかもしれません。
仕事の合間にコーヒーを買ってもいいし、友だちとのんびりおしゃべりする場所にもなるし、一人で読書する時間にもぴったり。
どんな使い方でもしっくりくるのが、スタバのすごいところです。
しかも、アプリで注文できるモバイルオーダーが使えたり、自分のお気に入りのカスタムができたりと、「自分のスタイルで楽しめる工夫」がたくさん。
どこの国でも、「今日もなんとなくスタバに行こうかな」と思わせるような、さりげない魅力がつまっています。
日常の中にとけこんでいて、でもちょっとだけ特別な気分になれる。
そんなちょうどいい距離感が、世界中で人気が続いている理由のひとつです。
国によってちがうスターバックスのビジネスモデル
スターバックスの出店のしかたには、2つのパターンがあります。
ひとつは「直営店」といって、本社が直接運営しているお店。
もうひとつは「ライセンス店」といって、現地の会社に運営を任せているお店です。
たとえば、アメリカや日本、中国では直営店が中心。
一方、トルコやフィリピン、台湾などでは、ライセンス契約で展開されています。
直営だとブランドの統一感がしっかり守れますし、ライセンスだと現地の文化や慣習に合わせた柔軟な運営がしやすくなります。
その国の事情に合わせて、運営スタイルを変えているのも、スターバックスの特徴です。
どこの国に行っても「スタバっぽさ」がちゃんとあるのに、なんだかその国らしさも感じられる。
そんな絶妙なバランスは、このビジネスモデルの使い分けから生まれているのかもしれません。
スターバックスのローカライズとメニューの工夫
スターバックスでは、どこの国でも同じメニューを出しているわけではありません。
現地の食文化やトレンドに合わせて、ドリンクやフードがアレンジされているんです。
日本では抹茶やゆずを使ったドリンク、中国では甘さ控えめのラテやフルーツティー、イギリスでは紅茶メニューが充実しています。
インテリアや音楽も、その国らしさが感じられるように工夫されていて、たとえば日本の京都には町家風の和テイストの店舗もあります。
韓国では広い空間にたくさんの席があって、長時間いても居心地のよいデザインになっていたりします。
こうしたローカライズは、どこの国でもスタバが「自分たちのもの」と思ってもらえるようにするための、ていねいな工夫なんですね。
世界中でのスターバックスの課題とこれからの展開
世界中で人気のスターバックスですが、もちろん課題もあります。
たとえば中国では、低価格で急成長している「Luckin Coffee(ラッキンコーヒー)」などの競合が出てきていて、価格やスピードで選ばれる場面が増えてきました。
また、フランスやオーストラリアでは、昔ながらのカフェ文化が強くて、スタバのスタイルがなじみにくかった時期もあります。
最近では、環境への配慮やリサイクル、プラスチック削減といったサステナビリティへの取り組みも注目されています。
「社会にやさしい企業であること」
が、これからますます求められるようになるでしょう。
今後は、デジタル技術の進化や新しいサービスの展開なども取り入れながら、さらに世界中に根づいていくと考えられます。
ソウルはスターバックスの店舗が多いのは本当?
ほんとです。
じつは、韓国のソウルにはスターバックスの店舗がとても多く、世界の中でもトップクラスの店舗数を誇ります。
なんと、数百店舗が市内にあり、1つの通りに何店舗も並んでいることもあるんです。
韓国ではコーヒーを外で楽しむ文化が根づいていて、スタバは「デート場所」や「勉強スペース」としても人気。
広くて静かな店内で長時間すごせるところも、支持される理由のひとつです。
そして韓国だけの限定メニューやグッズもたくさんあって、コレクションする人も多いみたいです。
「韓国に行ったらスタバめぐり」
という楽しみ方もできちゃうくらい、スタバが生活にとけこんでいるんですね。
まとめ:スターバックスはどこの国?世界で愛される理由とこれから
スターバックスは、アメリカのシアトルで生まれたカフェブランドです。
だけど、いまでは世界中に広がっていて、どこの国に行っても見かける、まさに“地球規模”のコーヒーショップになっています。
どこの国でも人気なのは、ただ店舗数が多いからではなく、それぞれの国や文化にちゃんと寄り添いながら、おいしさとくつろぎを届けているから。
たとえば日本なら抹茶、中国なら月餅、韓国なら広々したおしゃれ空間といったように、ローカライズの工夫がすごく上手なんです。
でもどこに行っても「スタバらしさ」がちゃんとあるから、不思議と安心できる。
日常の中にさりげなくとけこんで、ちょっとひと息つける場所。
そんなスターバックスの魅力は、これから先もきっと、いろんな国のいろんな人たちに愛され続けていくんじゃないでしょうか。
これからスタバに行くとき、ちょっとだけ
「このお店、どこの国の文化が取り入れられてるかな?」
って意識してみると、新しい発見があるかもしれません。